20090118 夫の定年

地元の生涯学習の指導者が集まるミーティングに参加してきました。
昨年の秋から動いていたNPO団体の立ち上げのスタッフに
少しだけ加わっています。
行政に頼らず、いわゆる当事者として協同して生涯学習を
活性化していこうというのが趣旨です。
スタッフはすべて年配の方ばかり。
大手の企業を引退し、自分の人生を歩きはじめようとする
志の高い人たちばかりです。もちろん女性もです。
表題ですが、私の夫ではございません。はい独身ですから。(^_^)
今日の打ち合わせで、この団体の活動となる
ターゲットについて話をしました。
一人の方が、こんな話をしました。
「在職中はとにかく忙しい方で、身なりもちゃんとしていて
そして誰もが知っている大手の企業のトップとして働いていた人が
定年退職した次の日に亡くなりました」
「自殺でした。」
私には全く分からない世界の話をたくさん教えていただきました。
男性が会社という箱の中で、わが身を削り骨をうずめる気持ちで
仕事にささげ、家庭を守ってきた人生が、突如プツリと切れてしまう。
奥様からは大きなお荷物呼ばわりされ、居場所がなく
一日時間のつぶせる図書館や喫茶店、ただひたすら街を歩く
何もすることがない、そう悩み苦しく人たちがたくさんいる、
という現実を初めて知りました。
男性が仕事以外で何か新しいことを始めるというのは非常に
困難であること。女性よりもプライドが先行するため習い事に積極的性を
もてないこと、そして何より、何をしていいか分からないこと。
様々な問題課題がそこにあるんだと実感しました。
私たちの団体に登録する予定の講師たちは、本当にすばらしい知識や技術を
もった方たちばかりで、もっと多くの人に知ってもらうべきだよな。と
思います。でも知ってもらうとは、具体的に何だろうという話になりました。
一人ウィーンで活動なさっている音楽の指導者さんが
この音楽は何を教えるのかというより、何が学べるのか、どんなことを
知り、どんな風に楽しめるのか、どんな気持ちになれるのか、
より詳しくお話してくださいました。
つまり生涯学習は「習い事=生きがい」につながらなくてはいけないんだな
とひらめきました。みんなも同意見でした。
40代後半~の男性を中心にもっとこれからの生き方について
考え、何か見つけていきませんかという呼びかけは非常に大事だという
意見にまとめられ、どうやらその方向で動いていくことになりそうです。
ますます面白そうです。
葉の園は「ハーブと加齢臭」というテーマも面白いなって。
あとは「精神ケァと植物療法」とか。
団体立ち上げの本当の目的がだいぶ見えてきました。
今日の打ち合わせは本当に深い話ができてよかったです。



2 Comments »

  1. 40代後半の男性として書かせて頂きますが(笑)
    やはり、真面目で常に目的意識を持って生きてきた人はそんな気がします。
    男性にとって、目的意識というは非常に大切な気がします(もちろん女性もですが・・プロセスが違う気がしますが)。
    会社というフィルターを通していろんなものを見ていると、会社がなくなった瞬間、いろんなものも見えなくなるのでしょうか?
    学ぶということに関しても、やはり「なぜ」必要かという「その先」の目的が気になって、一歩を踏み出せないのではないかと思います。
    好きなことを好きだという感覚を素直に持つことは、案外難しいですね・・やはり・・。

    コメント by フィトライフ — 2009/01/19 @ 6:28 PM

  2. >学ぶということに関しても、やはり「なぜ」必要かという「その先」の目的が気になって、一歩を踏み出せないのではないかと思います。

    >好きなことを好きだという感覚を素直に持つことは、案外難しいですね・・やはり・・。

    コメント by Hanoen — 2009/01/19 @ 9:24 PM

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