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20060122 身体のためにとるハーブ

動物たちの自己治療について調べていたら、野生動物たちは
たえまない生存競争の中で実にうまく自然界の植物を
栄養素的に摂取したり、病気の治癒の目的で摂取しているそうです。
動物は生きていくのに、必要な化学物質を自分でほとんど作れないので
生存に不可欠なものを直接間接に植物からもらっているようです。
つまり、動物の健康は植物の化学物質に大きく依存しているといえます。
植物の二次化合物には炭水化物、蛋白質、脂質、ホルモン、ビタミン、
酵素など成長やキズの修復、繁殖などに利用されています。
植物には毒性と薬理性の両方を備えていますが、
動物はその自然界の薬を大いにうまく使っているわけです。
例えば植物に含まれるタンニンは医薬としては下痢止めであり、化膿止め
であり、抗菌剤であり、駆虫剤であり、抗真菌薬でもありますが
動物にとっては、渋く舌を萎縮させ口内の粘膜と喉を乾燥させ
腸内環境が乱れたりします。だからその植物をいつどのくらい、どの頻度で
摂取すればいいのかを知りつくしているんですね。
薬草学者モーリス・メセゲが野生動物はけっして中毒をおこさないと、
(誇帳して)言っているそうですが、およそ40%の植物に
なんらかの防御物質(タンニンなど)が含まれていることから
最悪の中毒症状を避ける彼らの能力は驚異的だと記されています。
中毒を避けたり手当てしたりするワザが自然淘汰によって磨かれる・・・
どの食物をどう選べばいいか本能的に知っている動物たちの能力は
どうやったら人間は真似できるのですかね。笑。
同じように植物だっていつも同じ成分を同じように
含んでいるわけではありません。
動物や昆虫たちからの被害からも身を守るために、
化学成分の気体アルコール(青葉アルコールなど)を増大させ
タンニンの量を増やしたりする能力があります。
先日「フィトケミカルエコロジー~植物に学ぶ自然界のメカニズム」
というセミナーに参加したとき、生物間の環境と相互作用で
非常に興味深い内容を知りました。
植物には道しるべとしてあるいは受粉するため、また身を守るため、
集合を呼びかけるため、引き金にする(きっかけ)を目的にするもの
などなど、たくさんの目的で二次化合物を創り出しているそうです。
わたし達はこれらを薬草(ハーブ)の有用性を生活の中で
病気予防や健康維持としてあるいは対症療法として役立てていこうと
しているわけですが、
ヒポクラテスの時代を考えると、そもそも病気にかからないように
工夫するのも自分であり、病気になったときも自分でその薬物を
調べ””探し出し””調達する”
ことが本来の治癒・治療として大切なのかなぁと思います。
そのために、私たちも今自分には何が必要で何を摂取しなければ
いけないのか知っていかなければいけないし、
知ろうとしなくてはいけないですね。
それが自分を労わり、適応力にも繋がっていくのかなと思います。
参考:ヒューマンエコロジーセミナー資料、動物たちの自然健康法(シンディ・エンジェル)
今日は硬かったなっ。
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