購読している情報誌からまたまた面白い記事発見しました。
「植物の化合物が伝えること」だって。
昆虫は生きていく中で植物とのかかわりはなくてはならないものです。
花の蜜を吸う、子の食べる植物の葉を見つけ産卵するなど、そしてそれはどの植物でもいいわけではありません。どうやって植物を見分けているのか、とても興味があります。
以前、昆虫の食性(昆虫と植物の関係)のことを調べていたときに、同じシソでも産卵する蝶の種類が違うことを知りました。
シソ属荏胡麻(エゴマ)には「ベニフキノメイガ」という 「蝶」が、シソ属アカジゾは「クロシジミ」という「蝶」(この蝶はシソ科だけでなく多くの科の植物を食草として産卵しているんだそう)、けれどシソ属シソは「ルリシジミ」「ベニフキノメイガ」「シモフリスズメ」「リュウキュウムラサキ」の蝶たちが訪れるのだそうです。
ベニフキノメイガ の食草産卵はシソとエゴマだけなんですよ。蝶たちが同じ紫蘇でも食草を見分けて飛んでいるってすごいことですよね。
チョウの頭部と脳の構造をみると触覚葉(嗅覚の情報が集まる)、視葉(視覚の情報が集まる)、食道下神経節(味覚の情報が集まる)がそれぞれ触覚は植物のにおい(リナロール)複眼は植物の色(アントシアニン)、口吻(こうふん)は植物の味、花蜜の甘味(スクロース)に対応しているようです。
昆虫は自分の体の様々な機能をフルに使って飛びながら色や匂いを感じ選び蜜を吸い、産卵する。
植物だってピロリジジンアルカロイド、シネフリン、アリストロキア酸など、防御機能はもっています。この物質をつかって天敵を近づけないようにしたり、匂いを発して昆虫同士の敵を誘ってみたり、あるいは産卵の目印につかったり。
匂いを発したり目立たせたり、あるいは調整したり、植物の精巧なしくみは本当に奥が深い。
そこにはものすごい量と質の「情報」がいったりきたりしているわけです。
そんな植物の情報のエキス、たくさんいただけるのだから私たち人間も賢くならなきゃですね。